チョコプラ松尾のレゲエ愛が炸裂! これからのレゲエシーンにかける想い|MASTA SIMON インタビュー#6

Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていく特別インタビュー。

 

今回は、日本を代表する唯一無二のダンスホールレゲエ・サウンドであり、国境を越えて世界中のファンからリスペクトを集めるMIGHTY CROWNからMASTA SIMONをゲストに迎える。インタビュアーを務めるのは芸能界屈指のレゲエファンとしても知られるお笑いコンビ・チョコレートプラネットの松尾駿。

 

首相官邸でのプレイで当時の安倍首相を「踊らせた」という驚愕のエピソードの裏側について話してくれたパート5。ここまで繰り出されてきた数々の貴重な話に我慢ができなくなったのか、横でトークを聞いていたラッパーでR&BシンガーのLUNAが突然の乱入。

 

LUNAが差し入れした2foodsのグルテンフリーのガトーショコラを食べてクールダウンしたかと思いきや、一人のレゲエファンとしてシーンを盛り上げたいチョコプラ松尾からアツい質問が飛んだ。

 

 

「シーンを変えるのは全部若い子たち」

 

松尾:最後にひとつ聞いてもいいですか? 僕はレゲエと出会って、レゲエにいろいろなものをもらって、お笑いを頑張っているのはレゲエのおかげ、MIGHTY CROWNのおかげだと本気で思っているんです。

 

SIMON:うれしい。ありがとう。

 

松尾:ただ、HIP HOPがシーンの主流になっているというか……。レゲエをもっとグッと盛り上げたいと思うんですけど、いまの日本でどうしたらいいと思います?

 

SIMON:HIP HOPとレゲエの違いは何個かあると思うんだ。まず難しいのは、HIP HOPは生まれたのがアメリカで、そもそものシェアが違うよね。

 

LUNA:確かに。

 

SIMON:ジャマイカっていう300万人しかいない国に対して、まずそこが全然違う。いまアフロビーツとかが流行っているけど、アフロビーツもアフリカの人口で考えると……。まずその数字でいっちゃうと、なかなか難しい部分があるよね。

 

LUNA:じゃあ、逆になんで一時期は爆発的に流行ったんだろう?

 

SIMON:インターナショナルヒットがすごく出ていたよね。

 

LUNA:なるほどね。

 

SIMON:ビルボードのチャートにバーンと乗って。やっぱりチャートにガンガン乗らないと人の耳に入らない。HIP HOPもレゲエもそうだけど、本当のヘッズってそんなにいないじゃん? 割合の話なんだけど、クラブに100人いたら100人がヘッズかって言うと、そうではないと思うんだよね。何割かはグレーゾーンというか。

 

松尾:ライトな層ですね。

 

SIMON:日本って音楽との距離感が遠いでしょ? 渋谷とかは違うけど、街を歩いていても普通のところってなかなか音楽が耳に聴こえてこない。海外に行くとどこでも音楽が流れているから、音楽と人との距離が近いんだよね。あとは若いスターが欲しいよね。だって、シーンを変えるのは全部若い子たちだから。俺らの年代ではないんだよね。俺らはさんざんやってきているから、サポートする側でって俺は思ってる。

 

LUNA:(松尾を指さして)次のレゲエのスター? もしかしたらプロデュース?

 

SIMON:やっちゃう?

 

松尾:41ですよ?

 

SIMON・LUNA:(笑)。

 

LUNA:年齢は関係ないもん。

 

SIMON:年齢はただの数字だから。いいじゃん、大型新人。

 

松尾:……来たかぁ。やるっきゃないっすね。

 

SIMON:「来たかぁ」じゃないから(笑)。

 

 

SIMONも驚愕するチョコプラ松尾のレゲエ愛

 

SIMON:でも、HIP HOPがいまこれだけすごいのは、若いプレイヤーたちが揃っているからじゃん。

 

LUNA:若いスターがね。

 

SIMON:やっぱり10代、20代のスターがシーンを変えると思ってて。俺も世界チャンピオンになった時は26歳で、SAMI-T24歳で、周りも同じような歳で、いても30前半ぐらいとかで。だから本当にシーンを活性化するのは若い世代。そうすれば、ずっとやっているベテランたちも一緒に上がれるし、サポートし合えるし。やっぱりそこだよね。

 

LUNA:HIP HOPのシーンだと、いまはフリースタイルの番組があったり、ラップを聴く機会が増えて、そこもきっかけかなって。

 

SIMON:それはあるかもしれない。耳にする機会が多いし、それを増やすのがすごく大事だと思う。あとはいろいろな意味で影響力がある人たちがどんどんレゲエとかダンスホールを好きになってくれたら、シーンが活性化して盛り上がるひとつのエレメントだと思うんだよね。だから、お願いしますよ、松尾アンバサダー。

 

LUNA:期待してるよ。

 

松尾:僕は本当にそういう気持ちでやってますから。

 

SIMON:松尾がレゲエを応援してくれてるの、みんなもすごく喜んでるよ。

 

LUNA:ちゃんと現場にも来てくれるしね。

 

松尾:本当にただのファンなので。

 

 

SIMON:売れる前からレゲエ祭とかチケット買って来ていたというのをあとから聞いて驚いたし。

 

LUNA:胸熱だよね。

 

松尾:2003年に八景島で開催した最初の野外イベントも行きました。

 

SIMON:八景島から来ていたの!?

 

LUNA:ヤバ。

 

SIMON:本当? ちょっとウソついてない?

 

松尾:嘘ついてないです! スペースシャワーTVの昔の映像観てください。前のほうで観ている僕が映ってますから。

 

SIMON:マジで!(笑)。

 

LUNA:すごい。

 

松尾:だからファンとしては、いろいろお話聞けてこんな贅沢な時間はないですよ。今日は本当にありがとうございました。

 

SIMON:ありがとうございました。

 

松尾:でも、あれですからね、活動休止の取り消しは全然アリですからね!

 

SIMON:また言ってる(笑)。

 

 

▼MASTA SIMONのインタビュー動画はこちら!

 

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