しぶとすぎてダルくねえ?|DALUインタビュー#2

Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていく特別インタビュー。

 

6月に前作から1年半ぶりのアルバム『Unbirth』をリリースしたラッパーDALUNormcore Boyzを経て、Tokyo Young Visionのフロントマンとしても注目を集める彼にフォーカスを当て、深掘りしていく。

 

インタビュアーを務めるのは、自身のYouTubeチャンネルを中心に、HIPHOPとファンションカルチャーにまつわる情報を発信しているレイ。

 

今回はYoung DaluからDALUに改名した理由、ファッションへのこだわりを語ってもらった。

 

 

ヤンハスより先にYongを卒業

 

レイ:Young DaluからDALUに改名した理由ってなんだったの?

 

DALU:深いきっかけがあるわけじゃないんだけど、とりあえずシンプルにしたかった。「DALU」という4文字がポーンと出るというか、本当に「俺はDALUです」ということを伝えたくて。アルバムを作っている途中ぐらいから、マネージャーとかに「もうYoungは外すから」ってずっと言っていて。

 

レイ:そもそもYoung Daluの名前の由来ってなんだったの?

 

DALU:実はHideyoshiと話しながらつけた名前なんだけど。「メチャメチャダルいやつになりてえ」みたいな「しぶとく生きてえ」みたいことを伝えてた。

 

レイ:しぶとく生きたい。

 

DALU:そうそう。「しぶとすぎてダルくねえ?」みたいな。Hideyoshiも「オモロいじゃん、じゃあDALUにしよう」と。で、Youngは、それこそ日本語のラップで最初に刺さったのがYoung Hastleさんというアーティストで、そこからもらっただけなんだよね。

 

レイ:そうなんだ、あのムキムキの人だよね。

 

DALU:そう。みんないつも外側の話をしているんだけど、タンクトップとか日焼けについて一生語るみたいな。「なんでこの人ってこんなに自分のことを細かく伝えられるんだろう」と。高校生の俺には、それがもう格好良すぎて。

 

レイ:わかるよ。

 

DALU:「これがアートじゃん」って。そのまま継承したっす。

 

レイ:Young HastleさんのYoungを。

 

DALU:で、ダルいやつになりたいDALUYoung Dalu。それでYoung Hastleさんより先にYoung卒業したという感じ(笑)。先に卒業式を迎えてDALUになりました。

 

 

クラブ店員のスタッフTシャツをひっぺがす

 

レイ:DALUはラップの活動以外に、ブランドのモデルとかもやっているじゃん。それは個人でやってるの?

 

DALU:そう。本当にずっと洋服が好きで。今日はパンツが派手だけど、普段はシンプルなのしか着なくて。HMとかにずっと通って、ひたすらシンプルな洋服ばっかりみたいなタイプの洋服オタクなの。

 

レイ:意外だね。

 

DALU:原点にして頂点というか、シンプルイズベストをどのぐらい極めるか、みたいなところから俺のファッションルーツが始まって。そういうシンプルな服をカスタムすることでオリジナリティを出していく感じ。

 

レイ:じゃあもう、シンプルとはかけ離れているじゃん。

 

DALU:いや、ギリギリでシンプルだよ(笑)。ファミマのTシャツだし、帽子はZARA700円で買ったやつだし。

 

レイ:マジで!?

 

 

DALU:パンツはマイクっていうビリー・アイリッシュとかのデザイナーが「お前マジでイケてるから俺の服を着ろ」ってわざわざ作ってくれた。

 

レイ:世界に1つ? すごいな。なにがきっかけだったの?

 

DALU:渋谷のストリートでワッサーしただけだね。

 

レイ:そうなんだ(笑)。

 

DALU:「お前マジイケてる」って言われて、次の日「俺のブランドのモデルやれ」って。「やる」って返事して、そのまま仲良くなった。別の日にライブに誘ったら観に来てくれて、マジで食らって「日本で最高のアーティストだ!」って。本当はベストとロンT、カーゴパンツのセットアップなんだよね。

 

レイ:メチャメチャ格好いい!

 

DALU:ありがとうございます。オンリーワン!

 

レイ:好きなブランドは?

 

DALU:最近は日本のブランドをメッチャ推したいというのをずっと考えています。無名のデザイナーさんだったとしても、やっぱり俺はデザインだったり、シルエットだったりにこだわりを持って洋服を着させてもらっているから。海外はローキーなところで急にラッパーが着てさ、バコーンといくこともいっぱいあるじゃん。やっぱりみんなが求めているところには走りたくない。だったら作ってもらうのみ。

 

レイ:ライブとかで服が被ったら嫌だよね。

 

DALU:嫌だ嫌だ(笑)。こういう気持ちが強くなると、いろいろなデザイナーさんが「じゃあお前のために作るよ」っていうものがいいんだよね。話が変わるけど、この前はクラブのスタッフT持って帰ってきたね。

 

 

レイ:え?

 

DALU:クラブの店員が来ているスタッフTをそのまま脱がして。

 

レイ:脱がしたの?

 

DALU:「これちょうだい」ってそのままスタッフT持って帰ってきた。そのぐらい、そういうものにも惹かれていて。そもそも売ってないじゃん、スタッフしか着られないというのを理解した上で「それちょうだい」ってひっぺがして。

 

レイ:そこで付加価値が生まれてね。スタッフさん以外は持ってないから。

 

DALU:そうそう。そういうのとかもけっこう勝手にコレクションしている。

 

レイ:アツいね。

 

DALU:ちょっと危ないけどね。絶対男からしかもらわないので(笑)。

 

レイ:そこはちゃんと言わないとね。

 

DALU:マジマジ。そういうのを集めたり、日本のブランドを日本から海外にもっと推していければいいなと思っています。

 

次回は2foodsのプラントベースフードを食べながら、食生活への意識を聞く。

 

▼DALUのインタビュー動画はこちら!

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