「いつの時代もギャルは自分に対してブレない」|今井華 インタビュー#1
「Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていく特別インタビュー。今回のゲストは、ギャル雑誌『egg』の専属モデルとしてデビューし、『テラスハウス』(フジテレビ系列)などの番組に出演、アパレルブランドをプロデュースするなど、多彩な活躍を見せてくれる今井華。
自らも「ペスカタリアン」として知られ、今回実現した、「2foods(トゥーフーズ)」が「カゴメ株式会社」と共同開発したレトルトタイプのプラントベースエッグ「Ever Egg(エバーエッグ)」と、ギャル雑誌『egg』とのコラボレーションでは、現役eggモデルのみりちゃむ、まぁみとともに、特別号『Ever egg』の表紙を飾り、Z世代へSDGsやプラントベースフードをギャル流に身近に伝えてくれた。
カリスマギャルとしてデビューしてから12年。30歳をむかえた彼女に、ギャル時代の思い出からプラントベースフードに対する想い、プライベート、そしてこれからの夢についてまで時間の許す限り語ってもらった。
まずは今回のコラボの目玉となっている「エバーエッグ」を使用し、デミグラスソースもプラントベースでつくられたオムライスを試食。見た目は完全に半熟スクランブルエッグなのに、すべてが植物から作られているプラントベースフードに今井も「全然わからない、衝撃的です」と驚きを隠せず。思う存分味わったところで、インタビューがスタート。
「生きるセンスを磨く基本を教えてくれた青春の場所」
――『egg』モデル時代の思い出はありますか?
今井:私のギャルの“核”を作ってくれた場所だなと思っていて。田舎から出てきた私にギャルの意義であったり、対人関係だったり、そういう生きるセンスを磨く基本を教えてくれた青春の場所だなと思います。まさに青春です。
――『egg』のモデルは何歳ぐらいまでやられていたんですか?
今井:2、3年だと思います。21歳になるか、なっていないかぐらいのときまでですね。
――青春について具体的な思い出はありますか?
今井:本当に友だちがいない状態で東京に上京してきたので、ギャルの友だちができることは、田舎者の私からしてみればすごくうれしい体験で。「渋谷ってこんなに世界が変わるんだ」というのを18歳ながらに衝撃を受けました。
――地元はどちらなんですか?
今井:埼玉県の長瀞町という、すごい田舎なんです。観光地ですね。
――東京のギャルに憧れはありました?
今井:本当にギャルが1人もいないような街なんです。上の世代も下の世代も、ここまで派手なのは私ぐらいしか本当にいなかった町で。ちょっと目立つと町の噂になるぐらい。
――目立ちますよね。
今井:そうなんですよ。だから東京に行ったほうが楽しいなと思って、専門学校に行きながら渋谷に通う生活を少しだけしていました。
――ちなみに専門学校は?
今井:ブライダルプランナーになりたいなという夢が少しだけあって、その専門学校に通ったんです。でも、すぐにスカウトされて。二つ返事で「行きます。学校やめます」って(笑)。
「どんな状況であれ『ギャルだった自分』は誇り」
――モデルになるきっかけはあったんでしょうか?
今井:私自身も『egg』の読者で、もういまは活動されていないんですが、直々の先輩である、ろみひちゃん、かなこちゃんの「ろみかな」コンビという、私の世代の元祖ギャルがいらっしゃって。「ろみかな」世代の私はろみひちゃんに憧れて、「モデルになるぞ」っていうか、六本木でろみひちゃんに会えるイベントがあって、そこに行ったらスカウトされてこの業界に飛び込んだという感じですね。
――スカウトだったんですね。
今井:そうです。そのとき18歳で、初めての六本木がもう怖くて怖くて(笑)。
――もともと芸能活動に興味はあったんですか?
今井:まったくないです。声をかけていただいて「すごいな、東京って」という感じでしたね(笑)。それがきっかけでデビューしたんです。
――今井さんにとってのギャルとはなんでしょう?
今井:自己表現の一種だなと思っていて。常に彼女たちは新しい自分を見せ続けるための努力をやめないし、自分のパワーを知っているし、いまの私なんかよりも前進する力を持っていると思うんです。年齢を重ねて経験が出てくると、進むことへの恐怖や不安とか、そういうものが付きまとってくると思うんです。結局、彼女たちはその恐怖心を取っ払って自分が進むことをやめない。そういうマインドにギャルの魂があると思っていて。そういうところにすごく魅力やパワーを感じるし、それがズバリ、「ギャル」のモチベーションではないのかなと思います。
――いまのギャルに対して思うことはありますか?
今井:いまの時代もそうですけど、いつの時代もギャルは自分に対してブレていないなと思うことはすごくあります。それぞれが「自分の看板を背負って生きている」じゃないですけど、そういう誇りと言いますか、そういうものを1人1人が持っているなと強く感じます。この前も年の離れた令和のギャルたちと対談させてもらったんです。やっぱり思うことは、いつの時代もギャルって変わらないし、私もきっと20歳ぐらいのときってこんな感じだったなと思いました。懐かしい気分でもありましたし、安心するし、ギャルってこういうのでなきゃなって思いました。
――芯の強い人が多いイメージがあります。
今井:まさにそうなんだと思います。自分が看板を背負っている以上、「自分はこうである」という自己表現ができることがマストだと思うので。やっぱりこの多様性のなかで、いろいろ選択肢があるのはすごくいいと思うんですけど、そのなかでも自分の“核”を持っていて、それをみんなに伝えるエネルギーを持って体現しているのはすごく魅力的です。
――懐かしいなと思いつつ?
今井:懐かしいなと思いつつ(笑)。年齢とかその時代にあった生き方をするべきだと思うし、変わらないものは変わらなくていいし。私はギャル時代に学んだことはいまでも大切にしているし、抜けない部分もあるし、抜きたい部分もあるし、複雑なんですけど、それは全部の環境において大切にしています。どんな状況であれ「ギャルだった自分」は誇りなので、大人になって進化するべきところと捨てなきゃいけないところと、そういうものに優先順位をつけて判断していく段階がいまなんじゃないですかね。
次回は『egg』と「2foods」のコラボに参加するきっかけや、ペスカタリアンになった経緯などについて話を聞く。
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