「回り道をしても、続けていれば自分の幸せは得られる」|書道家・万美 インタビュー#2

Project2」のテーマである“Healthy Junk”の精神をもとに、ゲストに潜む相対する中身、二面性にフィーチャーしていく特別インタビュー。

 

今回のゲストは、古典に立脚した書道と、自身の愛する文化や経験を見事に融合させ、唯一無二の作品を表現し続ける書道家の万美。書道家としてのチャンスをつかんだきっかけを明かしてくれたパート1に続き、今回は現在のスタイルが生まれたきっかけや、今後の野望について語ってもらった。

 

好きなものを組み合わせたときに生まれるエネルギー

 

―書道という伝統的なカルチャーに、新しいアプローチや個性を打ち出したきっかけは?

 

万美:最初は「新しいことをしよう!」という気持ちは全然なかったんです。ただ単に「好きなことと好きなことが掛け合わせたら超楽しくない?」みたいな感じでした。シンプルに書道が好きで、みんなに「上手いね」って言ってもらえる。ヒップホップは好きでずっと聴いていて、ライブに行くのが好き。これが組み合わさるとハッピーで。家で書道をするときもヒップホップとか好きな音楽を聴いてて、だからこそ、同じ音楽を聴いている人たちに私の字が刺さる状態になっているのかなと思っています。

 

―自分の好きなことが仕事ややりたいことにつながっていくのはすばらしいですね。

 

万美:そこに関しては、本当に恵まれているなと思いますね。

 

―海外ではどのような活動をされているんですか?

 

万美:いろいろパフォーマンスや個展、あとはお寿司屋さんとか、飲食店の壁などに書かせていただくことが多いです。先月も2foodsさんのニューヨークでの展開にご協力させていただいて。パフォーマンスだったり、ブースにいらっしゃったニューヨークにお住いの方々に文字を書いてプレゼントするというような活動ですね。いろいろな方がいらっしゃって、すごく勉強になりました。

 

 

 

 

―そのときに印象に残った出来事はありましたか?

 

万美:ヴィーガンの女性たちがより前に出て行けるようにというイベントだったんですけど、いらっしゃっている女性たちが日本とは違う強さを持っているなと感じましたね。たとえば着ている服だったりとか、日本の女性で強い人って黒を着ているイメージなんです。だけど、向こうの強い女性って、赤とか青、ピンクといった原色を着ていて。しかもすごく姿勢もいいし、胸をはって歩く感じの強さがあって、エネルギーをメチャクチャ感じました。

 

あとは、ヴィーガンの可能性というか。ヴィーガンチーズのブースがあったのですが、チーズだけでも78種類あったんですよ。ドライトマトが入っていたり、甘かったり、ちょっとしょっぱかったりいろいろな味のチーズが展開されていて。日本ではヴィーガンチーズってなかなか聞かないし、そういったいろいろな可能性があるんだということも学びでした。

 

 

夢はでっかく、人間国宝!

 

―「食」について意識されていることはありますか?

 

万美:「食」はけっこう意識して、変な添加物を摂らないようにとか、体を冷やさないようにしようとか、気を付けていますね。調味料も買うときは裏を見るようにしていて、いろいろ入っていたりすることもあるので、そうじゃないものを選んだり。ドレッシングも自分で作ったり、買うときは裏にカタカナの呪文みたいなのが載っていない商品を買うことを意識しています。

 

―昔から気にされていたんですか?

 

万美:自分でご飯を作るようになって、「これは何でできているんだろう?」と気になるようになって。ポン酢とかドボドボ入れるけど、「ポン酢って何なの?」とか(笑)。そういうことを考えはじめてからちょっと調べたりして、「あ、このカタカナはちょっと怖いな」とか、そういうことを思いながら、できれば体にいいように、食べるという作業は一緒なので、だったらちょっとでもいいものをと思うようになりました。

 

―書道家・万美さんが目指すところは?

 

万美:夢はでっかく、最終的には人間国宝になりたい!

 

YouTubeなど、以前から「人間国宝になるのが夢だ」と発信されていて、すごくカッコイイなと思います。

 

万美:でも、どうすればなれるのかはわからないんです(笑)。

 

―応援してます!

 

万美:ありがとうございます。日々を楽しんで「これがやりたい」と思えることをやることが近道だと。別に回り道をしても、それを続けていれば、たとえなれなかったとしても自分の幸せは得られると思うから。だから、「楽しいな、これ」ということ、「やりたい、頑張りたい」ということだけをずっとやっていきたいと思っています。

 

▼万美のインタビュー動画はこちら!

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